3.4 VRMLとJava 3D

Java 3Dの基本性能。
 Java3Dは、「OpenGL」※1「DilectX」※2「QuickDraw3D」※3といった、従来から存在する3DグラフィックスAPIの上位に位置する「シーングラフ」を持ったAPIである。
 シーン・グラフとは、3D空間のオブジェクト・データベースのこと。つまり、Java3Dでは、「円を描く、四角を描く、赤い玉を描く」といった具合に逐一図形を線画していくのではなく、シーングラフを利用して3Dグラフィックを一気に線画するという方式が採用されるということ。

Java 3Dを活用する
 これを利用すると、Java 3Dの持つさまざまな機能を駆使することができる。もちろん、Java 3DはJavaプログラミングとの親和性も高い。ただし、現時点でのJava 3Dには、Windows95/NT,SPARC版Solarisしかサポートしていないという欠点もある。

Java 3DとVRML
 VRMLで特筆すべき点は、VRMLのソース・ファイルを直接編集できることである。その結果、そこで編集された内容は、Webブラウザ上のオブジェクト表示にただちに反映されるのである。
 それでは、Java 3Dでは編集する事がきないかというと、その辺はまだ未解決である(研究員、高橋雅也として)。  VRMLとJava3Dは、しばしば「互いに競合するテクノロジーである」と誤解される。しかし、VRMLは3D空間と3Dオブジェクトを表記するための単なるフォーマットに過ぎない。かたやJava 3Dは,特定のファイルフォーマットを持たない3Dグラフィックス.プログラミングのためのAPIである。

 JavaとVRMLとを連携させるためのインターフェースとして、VRMLのスクリプト・ノードでJavaを使用し、アニメーション制御などを行うための「JSI(Java Script Interface)」や、JavaアプレットからVRMLの3D空間を操作したり、その逆にVRML空間のデータをJavaアプレットで利用したりするための「EAI(External Authoring Interface)」などがある。

Java 3Dプログラミングへの期待
 Javaによる3Dグラフィックス・プログラミングの世界にはさまざまなシチュエーションがある。ただし、やはりJava 3Dに対する期待は大きい。それにはWindows95/NT,Solaris環境でしか動作しないという欠点はあるものの、後発のグラフィックスAPIだけあって、ほかのAPIに比べ、洗練されたものとなっている。

 今後,Java 3DがJavaによる3Dグラフィックス・プログラミングの普及と発展を加速させることになるのだけは間違いない。

 私個人ではあるが、面白い3Dのホームページを発見しました。Java 3Dとは違うかもしれませんが、
http://www.win.ne.jp/~nvl/
 このホームページは数値を入力して、その結果を棒グラフで3D表示します。その3D画面の中でマウスでいろんな角度で見ることが出来るということです。

http://www.sun.com/desktop/java3d/demos/entries/Kiva/test.html
 おそらく、Java 3Dを使ってるものとだと思います。


※1 OpenGL
 Open GLはインタラクティブな2D,3Dグラフィックアプリケーションにおいて、ポータブルの発展における初期の作品である。
 1992年に発表してから、Open GLは産業界において広く使われ、2D,3Dアプリケーションプログラミングをサポートするようになりました。

 高いビジュアルクオリティと、パフォーマンスを持っております。

参考URL http://www.opengl.org/About/About.html【英語になってます】

※2 DirectX
 DirectX とは、簡単に言うと、Microsoft Windowsと Internet Explorer内に構築されたテクノロジー群であり、コンピュータ ユーザーが、ゲームと、最先端のマルチメディアを提供する Webサイトをエンジョイすることが可能なものです。
 Windows ベースのコンピュータを、フルカラー グラフィックス、ビデオ、3D アニメーション、サラウンド サウンドなどの豊富なマルチメディアの要素をもつアプリケーションを実行し、表示するために理想的なプラットフォームに変えるために、Microsoft が開発した技術の集まりです。

 DirectX によって、開発者はコンピュータにインストールされているディスプレイ アダプタ、サウンド カード、3D アクセラレータ チップを気にすることなく、アプリケーション独自の機能に集中できるようになる。

参考URL http://www.asia.microsoft.com/japan/directx/pavilion/general/whatisdx.htm

※3 QuickDraw3D
 QuickDraw 3D は、Apple社によって開発された、プラットフォームを問わない 3D グラフィックのライブラリです。 3D グラフィックを提供するだけではなく、エンドユーザーとデベロッパーの両方に統合されたソリューションを提供しています。

QuickDraw 3D は、PowerPC をベースにした MacOS コンピュータと、Pentium や Pentium Pro をベースにした Windows 95 / Windows NT 3.51 & 4.0 コンピュータ向けのライブラリです。 API はCもしくはC++言語で書かれています。 ファイルフォーマットはテキストモードとバイナリモードの両方に適応し、ファイルを他のプラットフォームに送ったり、インターネットを通して送ったりできるようになっています。

参考URL http://qd3d.apple.co.jp/index.html

参考文献−月間Java WORLD 10月号 安藤幸央−3次元グラフィックとJava

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